【日本人向きを探る】日本人と欧米人とでは生活習慣が違う。故に、ゴルフレッスンにおいても、その指導法に違いが表れる、と説く湯原。例えばアプローチのドリルにしても、日本人は……《第135回》

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湯原プロがよく例に出す、食事の際のフォークとナイフ。日本人はナイフを引いて使うのに対し、欧米人は押して使うとのこと。包丁や、例えば大工さんが使う道具などでも、それが表れると言います(過去の講義で、何度かそうした話をされています)。なので、ゴルフの指導法にも違いが表れる。欧米人は押すことを得意としているので、押しすぎないコツを教えるのだ、と。日本人には引く動きがインプットされているというのは、なるほど、納得できると思いませんか? 湯原プロもおっしゃっていましたが、ゴルフ初心者が大抵スライスから始めるのは、その裏付けと言えるでしょう。何にせよ日本人は、引きすぎないことを覚えるのが上達のコツとなるようです。
さてさて、では、日本人にふさわしい打ち方とは? 押す動きを取り入れるのが近道なのか? はたまた、欧米から輸入されたレッスンは日本人に合わないのか? 等、諸々疑問が湧いてきます。その点、今回はサラッと、今後は一つ、一つ追究していければと考えています。ということで、今講義ではアプローチドリルに焦点を当てて知識を深めると致しました。

ゴルフ界随一の理論派プロ
 代名詞は切れ味鋭いアイアンショット
  東京国際大ゴルフ部監督
湯原信光
ゆはら・のぶみつ/1957年8月14日生まれ、東京都出身。レギュラーツアー通算7勝、シニアツアー通算1勝。東京国際大学所属
 7歳からゴルフを始め、74、75年と日本ジュニアゴルフ選手権制覇。日本大学櫻丘高校から日本大学経済学部に進学し、ゴルフ部へ入部。79年日本アマチュアゴルフ選手権を含む、27回の優勝を達成し、卒業後80年プロ転向。学生時代から定評のあった美しいスイングに磨きをかけ、日本を代表するショットメーカーとして君臨、一世を風靡した。
 特筆すべきはパーオン率の高さ。記録の残る85年以降2005年までの21シーズン中、19シーズンでベスト10入り。98、00、01年は1位に輝く。
 2013年7月、東京国際大学特命教授、および同大学ゴルフ部監督に就任。現役ツアープロがフルタイムで学生を指導する先駆者となった。
 ツアープロ、大学教授、ゴルフ部監督と“三足の草鞋”を履きながら22年4月、日本大学大学院 総合社会情報研究科 博士前期課程 人間科学専攻に入学。さらなるゴルフ理論を追究しつつ、入学5年後の博士号取得に向けて現在奮闘中。

《目次》
00:00 引く動きと押す動き
01:25 欧米人のレッスン
03:09 インパクトの叩き方
04:49 アプローチでも…
06:44 練習場で検証
07:52 左ワキに挟むドリル

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