女子ゴルフの国内ツアー 富士通レディース は17日に千葉・東急セブンハンドレッドクラブ(6679ヤード、パー72)で最終ラウンドを行う予定だったが、降雨によるコースコンディション不良のため中止となり、第2ラウンド終了時点で通算12アンダーで首位に並んでいた古江彩佳(21、富士通)と勝みなみ(23、明治安田生命)のプレーオフのみが実施された。プレーオフは16番、17番、18番の3ホールのストロークプレーで行われ、17番(パー3)で2メートルのバーディーパットを決めた古江がツアー通算5勝目を挙げた。
先週の スタンレーレディス で1年11か月ぶりの優勝を果たして、自身初となる2週連続Vを期待された渋野日向子(22、サントリー)は、1打差の3位で惜しくも雨に泣いた。勝負ごとに“たられば”はないが、“しぶこスマイル“の復活が本物であることを示すかのような戦いぶりだった。
最終日は午前9時30分に競技が中断、そのまま同10時45分に中止が決まった。最終日が中止となり、プレーオフのみ実施して優勝者を決定するのは、ツアー史上5度目で、イ・ボミと比嘉真美子が争った2013年 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯 以来8年ぶりとなった。変則プレーオフもそのとき以来だが、渋野は、 中止が決まったときは、あっ~3パットって頭に浮かんだ。ちょっと悔しいですね と残念そうだった。2週連続Vを狙ったが、1打差の3位でプレーオフには進めなかった。
最終日は戦わずしての終戦。ロッカー内で、 ポケモン の塗り絵をしている最中に中止を知らせる放送を聞いたそうで、 天気予報ではできると思って、やる気満々で来たのに と苦笑いを浮かべた。
3パットが… と嘆いたのは第2ラウンドの13番(パー3)である。中止の瞬間は、真っ先に1メートルのパーパットを外した場面を思い出して悔しがった。
その第2ラウンドで、渋野は8バーディー、2ボギーの66をマークした。
初日の5位から首位と1打差の3位に浮上し、国内ツアーでは2019年8月の NEC軽井沢72 以来となる最終日最終組からの優勝を目指していただけに、悔しがるのも当然だろう。
それでも優勝した翌週もしっかりと結果を残し、自身初となる5週連続のトップ10入りでのフィニッシュ。不完全燃焼の思いもあるが、充実ぶりには”しぶこスマイル”が輝いた。