渋野日向子〝テンフィンガーグリップ〟導入に疑問の声も…逆境で出るか持ち前の「反骨心」

渋野 日向子

渋野日向子〝テンフィンガーグリップ〟導入に疑問の声も…逆境で出るか持ち前の「反骨心」
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米女子ツアーメジャー第3戦「全米女子オープン」は6日に開幕する。2週前の「全米女子プロ選手権」で決勝ラウンド進出を逃した渋野日向子は、国内ツアーを含めて3戦連続予選落ち。一部では、新たに取り組むテンフィンガーグリップを疑問視する声もある中、ツアー関係者は逆境でこそ渋野日向子の〝強み〟が発揮されるとみている。

 渋野日向子は1か月前の「宮里藍 サントリーレディス」で野球のバットのようにクラブを握るテンフィンガーグリップを実戦投入したばかり。器用さに定評ある渋野日向子でも、戦績を見る限り自身の武器にするまで時間がかかりそうだ。

 2週前の「全米女子プロ」初日には、1977年大会優勝者で日本女子プロゴルフ協会元会長(現顧問)の樋口久子氏が試合を中継したWOWOWの解説で「上と下(クラブを握る両手)のバランスが合わないとショットがうまくいかない」と新グリップの難しさを指摘。実際、渋野日向子はショットの安定性を欠いてバーディーチャンスをほとんどつくれなかった。

 シーズン中に異例の決断を下したのは、痛めている左手親指つけ根付近の負担を軽くする狙いがあるとみられる。ただ、ゴルフ界では少数派グリップへの急な転向には一部で懐疑的な意見もあり「左手を治すのが先じゃないか」との声も出ている。一方で、あるツアー関係者は「本人がテンフィンガーを信じているのであれば、この状況で、より燃えているのでは」と渋野日向子の胸中を推察。持ち前の反骨心が発揮されるとみている。

Video: https://youtu.be/PXCAYmL7j5s